■APRILIA LEONARDO 250
◎購入の経緯
前車イタルシェットの消耗品がなかなか入手できず、やむなく手放すことを検討していた時
に、走行性能と実用性の両立を考え候補になった。125cc並みのボディーに250ccというの
は並ならぬ動力性能を期待させるし、装備はイマイチだがイタリアンなデザインも魅力だっ
た。当時すでにレオナルドの日本への輸入はストップしアトランティック200がデビューしてい
たが、アトランティックには興味がなくレオナルドの在庫を探し回った。新車と中古車では2
年保証と2年間の盗難保険を考慮し新車を探した。結果、ラッキーにも稀少色のレッドを発
見し即購入に至った。
◎こんなイタスクだった
2スト2気筒のフォーミュラから乗り換えたので最初は動力性能もサウンドもずいぶんと大
人しく感じたが、フルノーマルでも同じ250ccクラスの国産スクーターはかるくぶっちぎる動力
性能を持っていた。さらにマロッシパーツで駆動系をいじってからは無敵に速くなった。ノー
マルマフラーの耕運機のようなサウンドはいただけなかったがレオビンチ装着で激変、上質
なオフ車のような感じになった。ノーマルのスクリーンは小型で明らかに風防効果がなさそう
だったので、納車時にすぐGIVIのものを取り付けたところ、高速道路も難なく走れるようにな
った。さらには駐輪スペースも原付並で、すり抜けも楽勝と都市部での通勤時などにはいい
こと尽くめのイタスクだった。
欠点はいくつかの持病(下記参照)があることと、ホイール径が12インチと小さいために街
乗りはまあよいが高速道路での安定性がイマイチなこと。ブレーキもグリメカ製キャリパーを
装備するが、フロントがシングルディスクのためか、利きはイマイチ。またホイールベースが
短いことで運動性能が上がっている反面、直進安定性は損なわれている感じがした。装備
面では、トリップメーターやタコメーターがなかったり、フロントトランクがなかったりする。通勤
の必需品である時計はしっかり装備。またコンビニフックも装備するが、フロアトンネルが邪
魔をし重量物は積めない。メットインスペースは1つと半キャップなら収納可能だった。

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◎モディファイ
しかしカスタムを実施している箇所は、レオナルドの実用性を飛躍的に高めていたと思う。
〔★=お勧め度〕
┏●GIVIフロントスクリーン(★★★)
┣●自殺スタンド解除(★★★)
┣●NGKイリジウム・スパークプラグ(★)
┣●レオビンチ・スクート4Roadステンレスマフラー(★★★)
┣●MALOSSI 駆動系チューニング(★★★)
┣●PIAA XTREME FORCE BULB 12V 35/35W ×2個(★★)
┣●レベルゲージ交換の油温計(★★)
┣●SCS製アルミステップボード(★★)
┣●Klaxon製Euro Mini Hone(★★)
┗●イタリア国旗(★★★)
この仕様を十分に味わった後、ご存知マロッシのアルミシリンダーでボアアップ(290cc)、
ハイカム、KEIHINのキャブレターへ交換、オーリンズリアショック装着なども検討していたの
だが、めでたく愛車は北陸地方在住の次のオーナーの方へお譲りする運びとなった。チュー
ンの狙いはあくまでも「通勤快速」としての実用性の強化。だから高価なHIDヘッドライトな
どは都心部の走行であまり恩恵を受けなず検討外と考えていた。
◎日常のメンテナンス手順紹介 <工事中>
レオナルド250は非常にメンテナンスしやすい。できることは自分でやるのも賢いイタスクラ
イフの知恵。
┏●オイル交換
┣●ギアオイル交換
┣●ブレーキパッド交換
┣●プラグ交換
┗●キャブ調整
◎故障とその対応
現在までに発生した故障は次の通り。
●走行中、足回りから「ぎこぎこ」と音が鳴る<持病>
当初サスペンションかエンジンマウントの油切れかと思ったがそうではなかった。センター
スタンドを車両側に保持するバネの部分の油切れだった。使用状況にもよるが1500〜
2000kmで注油が必要と思われる。
●アクセルの戻り不良<持病>
筆者のアクセルの開け方(ガバッと全開にする)が原因かもしれない。最初、ワイヤーの伸
びを疑ったがそうではなかった。実はアクセル側のグリップがグリップエンド側にずれて戻り
我悪くなっているだけだった。これも頻発した。
●ヘッドライトスイッチ不良<持病><クレーム修理> (走行6,500km)
筆者の愛車では1回だけだったのでクレームで対応したが、これはライトのハーネスにリレ
ーが入っていないことによって接点不良が起こりやすいことが原因。筆者の場合はロービー
ムが不点燈となり、最初スイッチをバラして接点復活剤をかけてごまかしていた。スイッチ自
体は、HONDAのフォーサイトというスクーターの同位置にあるハザードのスイッチと全く同じ
ものであり、こちらを入手してもよいと思う。ちなみにHONDAのパーツナンバーは、「35150-
KFG-003ハザードスイッチ」。なおスイッチはカウルをばらさなくても、引き抜くことができる。
●リアブレーキの引きずり&マスターシリンダーの抜け<クレーム修理> (走行2,298km)
納車時よりリアブレーキは、引きずる傾向にあった。またある日、左レバーでリアブレーキ
をかけようとしたところ、マスターシリンダーのピストンが抜けてレバーが戻ってこなくなった
こともあった。どちらも新車時に入っていたブレーキフルードの粘度が高かったことが原因。
クリーニングおよびフルード交換で解消。
●フューエルポンプ不良<クレーム修理> (走行2,298km)
ポンプ自体の負圧が取れなくなり、エンジンが始動できない状態になった。部品無償交
換。
過去に所有した2台(ガリバーAC、ラリーLC改)を含めた経験からも、アプリリアのクオリ
ティーは非常に高く、壊れにくいといえる。だからこそ2年間のメーカー保証が付くわけだ。重
要部品はクレーム修理ができるため、新車を買う場合、かなりの安心感がある。そのクレー
ムもパーツセンターのおかげで部品の入荷はスピーディーだ。ちなみに盗難保険も2年間付
くのは周知の通り。
レオナルド250の場合、主要部品がYAMAHA製(旧マジェスティ同系)なので、クレーム以
外のパーツ調達に関しても比較的容易だ。電装系部品の一部はHONDA車と同じものが使
われていたりもする。カウルの取り外しも容易で、整備性のよいスクーターだった。
昨今のマジェスティが開拓したビッグスクーターのトレンドによって、もはやレオナルドのよ
うな小いさなボディに250ccのようなコンセプトのスクーターが再び製造されることはないの
かもしれない。
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◎生涯走行距離
およそ7,200km
◎生涯燃費
平均 20.5km/L
最高 24.8km/L
最低 17.7km/L