◎マシン選びの観点

 具体的にどんなスクーターを買うべきか。車種選定は、楽しい作業だ。スクーターに関連す
る雑誌や文献を読み漁り、考えに耽る。その結果、徐々に自分の求めるスクーター像が明
確になってくるのだ。

1.何はともあれイタスクであること!
詳しくは別項で述べるが、なんたってイタスクが面白い!バイクは自動車と違い「日本製が
一番」という考え方もあるが、やはり輸入車・・・特にイタリア車は「所有することの楽しさ」を
より追求しているような気がする。具体的には、外観のデザインワークもさることながら、メー
ターのデザインなど、オーナーとして常に接する部分により配慮してあるように感じるのだ。

 2.デザインに優れていること!
国産スクーターの近年の流れは、特にビッグスクーターではマジェスティが開拓したワイド&
ローのスタイルでイマイチ差別化がない。また排気量の小さいものでは○○ZXなどに代表さ
れるように「スポーツタイプ」を意識したもの(なぜか名称にZがつくね(笑))、ベスパ等の名
車のデザインコンセプトをパクったともいえるレトロ調のデザインもよく見られる。中にはヤマ
ハJOGのように便利な機能を満載した優れもののスクーターもあるわけだが、残念ながらデ
ザインが平凡でワクワク感がない。パクリものを選んだとすれば男としての審美眼が疑われ
る。しかし平凡なものでもつまらない。解決策はただひとつ、「イタスクを買おう」だ。ただしデ
ザインを重視するあまり、機能性に支障があるものはNGだ。いや、まあそれもよしとしよう。

3.当然メットインであること
スクーターを実用に使おうと思うと、メットインスペースがあること・・・しかもある程度の大きさ
のヘルメットを収納できるということは、言うまでもなく必須条件となる。しかも昨今のビッグ
スクーターでは半キャップだろうが何だろうが、ヘルメットは2個収納できるものが多くなった
ので、それを基準としたい。乗車時にはヘルメットスペースはそのまま荷物積載場所になる
から、この点はよい進化だと思う。

4.荷物積載量が多いこと
実用的に使うスクーターにとって、走行時のメットインスペースを含めどのくらいの荷物が載
せられるかということは、非常に重要な問題だ。あまりカッコよくないが、リアにつけるトップ
ケースなどのオプションの有無も場合によっては考慮しなくてはならい要素だ。

5.外部給油方式であること
「外部給油」は私の造語。バイクから降りてシートを明けなくても給油口を開けられる構造を
指す。特に時間のない通勤時など、バイクから降りないで給油できることは、かなり便利な
機能といえる。これも昨今では標準装備になりつつあるが、シート下に給油口がある旧態依
然としたタイプも存在するのだ。給油はスクーターにとって食事のような大切な儀式だ。そう
いう日常での面倒は、スクーターは自分のライフスタイルに合わないかな?という疑問を
徐々に大きくする。

6.荷物用のフックを備えること
通勤用に使うため、俗に国産車では所謂「コンビニフック」と呼ばれる荷物用のフックは是非
欲しいアイテムだ。ビジネスマンとしては、いつもいつもリュック背負っているわけにはいきま
せんから。しかしこのフックもその下のフロアがフラットでないとあまり意味を成さないことは
経験上わかっている。よって構造上フロアがフラットではないビックスクーターにおいては必
須ではないかもしれない。

7.充実したブレーキシステムを持つこと
自動車でもバイクでも、安心して走れる条件に「しっかりした制動力」があげらる。ついに実
現した高速道路タンデムの際など、ブレーキが利かないことはすなわち死を意味する。特に
ビッグスクーターにおいてはフロントのダブルディスク化は重視したい項目だ。別にブレンボ
製やグリメカ製、AP製のキャリパーである必要はないが、こういう一流パーツも所有欲をくす
ぐる大切な要素だと思う。
またビッグスクーターではインテグラル(統合)ブレーキを装備する車両も増えてきた。通常
は左レバーの操作だけでフロントとリアが一度に連動して作動するようになっているものが
多い。ちなみに右レバーはフロントのみ作動。

8.メーター類のデザインに優れること
ライダーとして唯一いつも眺める部分。これはもっともっと重視してよい部分だと思う。視認性
も大切だが、それ以上に「見ていて楽しいメーター」が欲しいところ。運転中はそこしか見な
いわけだから。

9.操作部のフィーリングに優れること
ブレーキレバーのタッチや各スイッチ、操作部のフィーリングも重視した項目。広い目では、
操縦性などもこれに含まれよう。

10.信頼性の高いエンジンであること
空冷か水冷か?メカニズム的には水冷エンジンは非常に魅力的。しかしメンテナンスや老
朽化した時の故障の可能性を考えると、空冷の方が無難という見方もある。いずれにせよエ
ンジンの信頼性は重視してよい項目だと思う。ちなみに国産とイタスクでは馬力の表示方法
が異なるので注意が必要だ。当然、欧州規格(DIN)は、日本の規格よりも数値は低めに
(概ね20%減)表示される。つまり日本車の45馬力と欧州車の40馬力では後者の方がパワ
フルだったりする。

11.市販チューニングパーツが豊富であること
バイク乗り=チューニング好きが多いという法則によれば、アフターパーツの豊富さは非常
に重要な問題とも思える。これは馬力がどうこう、加速がどうこうという実用的な改良という
純粋なチューニングの意味合いももちろん含まれるが、ただいじるドレスアップ的な喜びとい
うものもバイク乗りなら理解できると思う。

12.有効なタンデムスペースがあること
これはズバリ、タンデム用のシートとステップ、バックレストなどの装備とその快適性を意味
する。イタスクの場合原付でもタンデムステップがあることが多いが、ウラ技として原付を原
付二種に登録すればタンデムも可能になったりする。

13.足つき性(シート高)
これは胴長短足の日本人に生まれたことを強く認識させ、そして悲観させるポイントだ
(笑)。イタスクに関しては、両足着地が難しい車種も多い。が、まあ信号待ちなどでは片足
着地でしのげるため、さほど気にする必要はないと思う。それよりも高いシートは=高い視
点を意味し走っていて楽しいし、概してバンク角などが深くなり走行性能もよくなると思う。本
質のわかっていないメーカーやショップからイタスク用の「ローサスキット」なんぞ発売になっ
ているが、サスペンションジオメトリーが大きく変化し操縦性が全く変わってしまう寓の骨頂
的な製品の場合もあるで要注意。粗悪品だと、センタースタンドがかけられなくなったりす
る。低いスクーターがカッコイイなどと妙なカスタムを煽るバイク雑誌にも大きな責任と問題
がある。

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