■インプレッション<ここがイマイチ?>

×ハイマウントストップランプの点灯の仕方
 リアのタンデム用のバックレストに誰が見てもハイマウントストップランプのようなものが装
着されている。で、カタログやマニュアルにもハイマウントストップランプ装備と書いてある。し
かしこれがハイマウントストップランプではないのである!
 詳しく書くと、このランプは常時点灯している尾灯の役割をし、通常の尾灯兼ブレーキ灯の
ランプは制動時ににみ点灯するように日本仕様は改造されているのだ。尾灯兼ブレーキ灯
のランプとウインカー一体型の縦長のランプユニットは逆ハの字型に装着されているのであ
るが、下側がウインカーなのである。日本の道路運送車両法では、尾灯は1個または2個で
ウインカーの内側になければいけないと規定している。しかるにアトランティックの形状だと、
ウインカーが内側になってしまう。そこで苦肉の策として、ハイマウントストップランプを常時
点灯の尾灯とし、本来の尾灯は制動時にのみ点灯するように改造されたわけである。
 ちなみに尾灯の位置にはダブルフィラメントの電球が装着されているので、リレーbの追加
もしくはハーネスの改造で元に戻すことは可能だと思われる。まあ、車検を考えてそんなこ
とはしないけれど。


×ハザードスイッチの位置がほんの少しだけ遠い
 ハザードを装備している点は、高速道路の走行などを考えると非常によいと思う。惜しむら
くは、通常親指で操作することになるのだが、典型的な日本人の筆者の指ではグリップを握
ったままだと2cmほど遠いような気がする。近くには同じ形状の多機能ディスプレイのモード
切り替えスイッチがあるのでこれと入れ替えてもよいような気がするが、どちらを重視するか
好みの問題かも知れぬ。が、まあ慣れの問題だろう。両ボタンとも、タッチ式に近いストロー
クの浅いスイッチが使用されている。














×ウインカーのプッシュキャンセルの節度感がいまひとつ
 前述の通り、活気的なウインカーのオートキャンセルが付いているのだが、プッシュでキャ
ンセルする場合、このスイッチにあまり節度感がないのが気になる。好みの問題もあろう
が、ストロークが少し浅い感じ。この感触はハザードスイッチや多機能ディスプレイのモード
切り替えボタンと通じるものがある。


×シートを持ち上げるガスダンパー
 メットイントランクを使用するには、当然巨大なシートを持ち上げる必要がある。ここにガス
ダンパーが装着されているわけだが、これがなんか弱弱しい感じだ。新車なのに車両の角
度によっては上昇しないこともある。加えて、ダンパーの伸び側の限界から、開度が小さい
のも気になる。が大勢に影響はない部分か。と思っていたらどうやら、シートの裏にぶら下げ
てある車載工具の重さが影響しているようだ。筆者はこれをフロントトランクに移動したとこ
ろ、まあ上昇は問題なくなった。


×サイドスタンドによるエンジン制御
 このスクーターもご多望にもれずサイドスタンドを出していると、警告灯が点灯するばかり
かエンジンが始動できない仕組みになっている。これはすなわち、サイドスタンドを出しての
アイドリングができないことを意味し、アイドリングをしたまま車両にまたがって→いざ発進!
というわにはいかないのだ。これは不便だ。サイドスタンドのスイッチに付いているハーネス
をイグニションに直結してしまう方法もあるが、ハンドルカウル内の電気系をいじるのは非常
に面倒だ。なんとかスイッチの加工でメカ的にキャンセルしたいと考えている。レオナルドの
ような<自殺スタンド>ならすぐに解除できるのだが。まあこれも慣れの範疇だと思う。


×タイヤ銘柄
 マニュアルの32頁に「厳正なるテストの結果、アプリリア社は、次のタイヤを推奨する」とあ
って、MICHELINとCHENG SHIN MAXXISが指定されている。で、私の車両には後者が装着
されていた。うーん、日本での戦略的な新車の価格設定からするとやむを得ぬような気もす
るが、これは少々残念だ。台湾製タイヤは嫌いじゃあああ。
 早く減ってしまうことを祈る?!ネクサスにはMICHELINのパイロットスポーツが装着されて
いたのに。ちなみにサイズはフロントが120/70-15、リアが140/60-14とスカイウェーブ650
などと同等だ。


△フロントトランクの開閉ノブが欲しい?
 フロントトランクはロック自体はメインキーを押しながら回転させることで解除できるので非
常に便利なのだけど、扉自体にノブの類が何もないのだ。あまりに不便だったら、適当なも
のを増設しようと思う。しかし、(筆者は)めったに開けないところであるし、これも慣れの問
題だとも思う。


△ハンドル下の小物入れ
 こいつは位置的にも便利そう。ETCカードは危険でも高速券くらいなら十分に入れられると
思う。ただ奥行がもう少しあればよかった。それと扉のロックが簡単なので、走行中に開い
てしまわないかと精神的に心配か。当然だがクレジットカードなどの大切なものは入れられ
ない。しかしまあ走行中に段差を通過して不意に開いてしまうようなことがなければ問題な
かろう。最悪ロック増設しようと思うが、500km走行までで一回も開いたことはない。


△本国ではオプション設定されているのに・・・
 オーディオと携帯電話で共用できるスピーカーなどはいらないが、本国や北米ではABS、
純正イモビライザーやパーキングブレーキもオプション装着できるようだ。事実、日本仕様の
メーターパネルにもABS、イモビとパーキングブレーキの警告灯が装備されている(電球はな
し)。不要な装備といえば不要であるが、あればあるに越したことはない。ちなみに筆者は
車両が予想以上に安く買えたこともあり、社外イモビライザーのスパイボールを装着した。こ
れはカナリよい感じなので、別途レポートする。

                       

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左スイッチ群。左上からライトのHi/Lo切り替え
   ※下側プッシュでパッシング
オートOFF装備のプッシュキャンセルウインカー
ホーン、ハザード、多機能ディスプレイのモード

右スイッチ群。上からエンジンのキル
セルスターター
ライトスイッチにあたる部分はメクラに